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OJT頼みは時代遅れ?

「やめたほうがいい会社」にあてはまる項目の一つに、「OJT頼みの会社」というものがあります。

落日のOJT 「神話」を捨て去るときが来た(ダイヤモンド・オンライン)

皮肉なことだが、企業側はOJTを実施して、人材育成に力を入れているつもりでも、育成される若手社員のほうでは、上司や先輩にしっかりと目をかけられたり、構ってもらったという意識がない。職場に若手の「カマッテ君」が多くなると、「仕事は自分で覚えるものだ」と放置するのも、逆効果になってしまう。放っておかれただけと感じ、どんどん孤立感を高めていってしまうからだ。

かといって、教える側の先輩たちも、ただでさえ日常業務に忙殺されており、丁寧に教育しようとする余裕がない。自分たちだってきちんと教えられた記憶がないから、後輩を教える自信もないし、意欲も沸いてこない。だから、悪循環は断ち切れないのだ。

かつて「神話化」されたOJTが、いまや崩壊している。「OJT崩壊」と呼ぶべき現象だ。OJTはいまや、Old Japanese Trainingの略語と化している。

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山本五十六の3つの言葉

人を大事にしない会社の「負のスパイラル」ともいうべきものが見てとれますね。話は少しずれますが、記事にはこんなことも書いてありました。

冒頭の武田信玄の句(引用者注:「人は城 人は石垣 人は堀 情けは味方 仇は敵なり」)に加えて、もう一句。「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」と読んだのは、連合艦隊司令長官・山本五十六である。この句も負けじと、人事専門家の心をくすぐってくる。自らが範を垂れ、実際に部下に経験させ、褒めること。経験から学ぶことの大切さを強調した人材養成の名言である。ただし、この句には続きがあることは、それほど知られていない。「話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば 人は育たず」というものだ。対話し傾聴することの大切さが語られている。

山本五十六の言葉(句)と言われているものには、上の2つの他にもう1つあって、「やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」というもので、これら3つをセットで紹介することが多いです。

形式的な「OJT」をもってして、「当社は教育・研修に力を入れています」とうそぶく会社には、全くない発想だと思いますが…。


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