本ブログの検索キーワードを見たところ、何故か「白井一幸」さんが「長谷部誠」さんと同じくらいの数で並んでいました。
もしかしたら、本書の感想のニーズがあるかもと思い、ポストいたします。
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まずは、本の冒頭のトレイ・ヒルマン元日ハム監督の推薦文がいいのです。
『私が信ずるところ、リーダーとしてもっとも大切なことは、真実を包み隠さず伝える才能をもつことであると考えます。必要なのは、「誠実さ」です。』
原文では、この「誠実さ」は、「Integrity!!!」と書かれています。
そう、ドラッカー(というか上田惇生さん)がいうところの「真摯さ」です。
白井さんにはこの能力(真摯さ)があると、ヒルマンさんは言っています。
以下、印象的だった個所を抜粋します。
・従来、常識とか定説になっていた指導法の最たるものが、「怒る」「教える」「やらせる」のスリーパンチである
・同様に、これまでのスポーツ界の常識である、「指示」「命令」「恫喝」「ティーチング」でコーチたちはがんばっていた
→これじゃあ、選手は委縮するし、自主性なんて備わるわけがない
・ミスに叱責は、もっとミスを生む
・がんばれるのは、自分で自分をコントロールしたときだけ
・選手は、教えれば教えるほど、頭に入らない、やらせればやらせるほどサボろうとする。それは一般の人間心理だ。選手が自らやる気になるようにもっていくのがコーチの役割なのである
・それではコーチはどうすればいいのか。それは選手自身に考えさせることだ。選手に質問をして、今日のミスの原因や問題点を答えてもらうのである。
→どんな質問をするかを考えるのがコーチの役割
・ちょっとだけ選手の立場に立って、自分が彼だったら、どんな声をかけてもらったらやる気になれるかを考えなければならない
・選手の心に訴えかける言葉をかけてやれるかが重要
・コーチングの基本は「よく聞き」「認める」こと
・本人の試行錯誤を見守る余裕が大事
・コーチの出番は、選手が試行錯誤の結果、答えが出なくて聞いてきたときである
・欠点を「責める」のではなく、「生かす」アドバイス
→このあたりは、まさにドラッカー(人の強みを生かす)ですね
・命ずるのではなく、自分で気づかせる
・ともに喜び、ともに悔しがるコーチは信頼される
・人をマスとしてみないことが大事
・たとえ代打に送った選手が打てなかったとしても、打てなかった責任はその選手にあるのではない。その選手を起用した私たちの決断に責任があるのだ
・感覚や常識、基本といわれているものは疑ってかかれ
・誰でも自分で決めたことならがんばれる
(抜粋終わり)
本書を読んだら、横浜DeNAベイスターズの最下位脱出も、あながち可能性がなくはない気がしてきます。