チャンドラーの法則とは?
アメリカの経営史学者であるアルフレッド・チャンドラーが「組織は戦略に従う」という名言を残しています。
▶アルフレッド・チャンドラー(Wikipedia)
チャンドラーは、企業が長期にわたって成功するには、中枢の経営担当者が戦略計画の立案を調整しながら、その下に連なる業務部門とそのリーダーに日常の戦術を推し進めていく権限を与えることが必要だと、論じたのです。
企業として達成したい目的やその方法があるとすれば、組織や人はそのために存在するということです。要するに、目的や戦略が先にあって、それに見合った組織を作るということです。組織を設計してから人員配置をする
卑近な例で言うなら、人がいるからといってその分だけ組織やポストを作るようなことはダメで、戦略の遂行に必要十分な組織を設計し、それからそこに適した人を配置するべきだということです。「ベッドの長さに合わせて、寝ている人の足を切るバカはいない」ということです。
組織構造に関しては、ドラッカーは次のように言っています。
「構造は戦略に従う。組織構造は組織が目的を達成するための手段である。組織構造に取り組むには、目的と戦略から考えなければならない。これこそ、組織構造についてのもっとも実りある洞察である。これは当然と思われるかもしれない。そのとおりである。しかし現実には、組織作りの最悪のまちがいは、いわゆる理想モデルや万能モデルを生きた組織に機械的に当てはめるところから生じている。」(マネジメント【エッセンシャル版】)
戦略の変更がないのに組織の変更が行われるのは、本来あってはならないことです。明確が理由がないのに、組織を変更するのはナンセンスです。部屋の模様替えと同じ感覚で、定期的に組織を変える企業は、組織変更に伴う、摩擦・不調和・混乱を軽視しているのではないでしょうか。
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