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自動販売機オペレーター・デリコム社長の原田英明氏の話

震災で見えた、人々が殺到する「魅惑の自販機」(日経ビジネスオンラインより)

以下、抜粋です。

・仙台に本社がある独立系の自動販売機オペレーターのデリコム社長の原田英明氏に、事業内容から被災地で自販機が果たしている役割、今後の事業モデルなどを聞いたもの。

・地震によって、持っていた自販機の1割近くがダメになった。

・地方の人は、コンビニに行くにも自動車を使う。(しかし、震災によって)自動車が使えない。地域によっては、水道の復旧に長い時間がかかった。かなり多くの人にとって、自販機しか飲料を手に入れる手段がなかった

・自販機の需要が高まり、以前より売れている。もしかしたら、自販機が消費者に近づいているのかもしれない。電力問題で自販機は社会から叩かれている。しかし、消費者から見れば、実は一番身近な生活インフラであるといえる。

・地方のコンビニの商圏は、高齢化社会では広すぎる。高齢者にとって、気楽に出かける距離ではない。そう考えると、自販機はローコストな無人店舗であるといえる。

・秋田と大曲の間に小さな集落がある。「どうしても自販機がほしい」と頼まれて、自販機を1台設置した。どうせ売れないと思っていたが、月に約3000本も売れていく。近隣に店がないから、お客さんが袋を持ってやってくる。その場所は店舗を出したら収支が合いません。しかし、自販機なら営業できる。

・(自販機にしている工夫について)自販機で義援金を募金できるようにした。自販機に100円と1000円の「義援金ボタン」を付けた。銀行まで行くのは大変だけど、自販機で募金するなら楽だと考えた。

・(同じく工夫として)小学校の通学路にある自販機に防犯カメラとビデオ録画装置を付け始めています。「カメラ付きですよ」と自販機を見た瞬間に分かるようにすれば、防犯機能としても機能するのではないか。

(抜粋終わり)

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真のマーケティングは顧客からスタートする

まず、「消費者から見れば、実は一番身近な生活インフラ」であるという件(くだり)は、どこかの知事さんにも読んでいただきたいですね。それから、被災地や過疎地で自販機が再評価されているというのは、そこで生活する人々がそれだけ自販機を必要としているという証です。

ドラッカーの次の言葉が思い浮かびました。「真のマーケティングは顧客からスタートする。すなわち顧客の現実、欲求、価値からスタートする。『われわれは何を売りたいか』ではなく、『顧客は何を買いたいか』を問う。『われわれの製品やサービスにできることはこれである』ではなく、『顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足はこれである』と言う。」(マネジメント【エッセンシャル版】)。

自販機で利益が出るだけの「物」が売れている。これが、生活者の現実ではないでしょうか。

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